市報かつた1980年8月10日号に当時勝田高校生会の記事が掲載されていましたので、掲載いたします。
当時は市内の小学校を訪問してレクリエーション活動を行っていたようです。
高校生会が大きな声で「こんにちは」市内小学校巡回キャラバン
子ども会や子どもたちの指導に「みなさんこんにちは!」と大きな声で、ゲームや紙芝居に汗を流している、高校生会の人たちが、7月26日、28日、29日の3日間、市内の小学校(7校)巡回キャラバンを行ないました。
この高校生会は、市内に住んでいるか通学している高校生32人で結成されており、高校生同士の親睦や融和を図りながら、高校生としての自覚向上と、少年団体の発展に寄与するために、県少年団体育成協議会や市こども会育成会などと連携をとりながら、地域少年団体の指導者として自主的なボランティア活動をしている会です。
この3日間のキャラバンは、何百人もの小学生たちと一緒に、「おねえさんは、口が大きいから、口さけ女といわれてるの」とみんなを笑わせながら、こどもたちの中に溶け込み、一年間の研修などで会得した成果を、フルに発揮していました。
また、この夏休み期間中に、各地域のこども会から、たくさんの指導依頼があり、これからの活動も期待されています。
恐ろしい「ケナシ会」でもすばらしい仲間が
キャラバンのために練習やペープサート作りは、7月に入ってから始まりました。この頃の会の中は実にヒドイもので、本当ならば、とっくにひとつの輪ができあがっているべき時なのに、まったくそのような気配は感じられませんでした。しかし、「キャラバンを成功させよう!」という気持ちが全員の心の中にあったせいか、徐々に輪というものが形成され、キャラバンに臨むことができました。
今回のキャラバンは、1年生の活躍が非常に目だちました。入会してまだ間がないのに、すっかり会にとけ込み、ゲームなども数多く覚えてくれました。そのうえ、新しいゲームを考えだすなど、2・3年生の行動よりも優っている点が多かったことに、このうえないうれしさを感じました。
キャラバンになくてはならない日課として、消灯前の「ケナシ会」があります。これは、会員一人一人の至らない点などをつまみあげて、思い切りケナシてやるのです。あまりの迫力に、涙を浮べる会員がいるほどオソロシイものです。おそらくハタから見れば「なんてむごいことをするのだろう…。」と思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。自分の至らない点、気づかない点を鋭く指摘されることによって、自己向上にもつながるからです。それに、「ケナシ会」が終わった後は、実にアッサリしたもので、いつまでもブツブツ言っている者はいません。これこそがキャラバンの良さといえるのではないでしょうか…?
キャラバン最後日、ゲーム指導はもちろんのこと、宿舎に帰ってからの反省会等も納得のいくものとなりました。そして、最後の最後には全員が泣きました。僕自身、あの時ほど最高の気分になったことは、今まで一度もありませんでした。
最後のキャラバンを終えた今、たとえようもない満足感に浸っています。そして、すばらしい仲間たちがいることを誇りに思っています。
高校生会に入ってほんとうに良かった
キャラバン!私にとってとてもきびしい響きがある。会員全体の輪やゲームの指導法、団体生活のきびしさ、何をあげても自己向上の一端となるからです。
小学校を回り終わった後の一人一人に対しての「ケナシ会」は、鋭くつきささる言葉の連続で、他の会では味わうことのできないことであろう。
しかし、みんなその言葉を素直に聞き入れる。「帰れ!」の一言の言葉も何かをうったえ、それに応えてくれる仲間が高校生会なのです。
1年生にとっては、逃げ出したくなるようなキャラバンと言っても、大げさではないでしょう。
「ケナシ会」が毎晩あり、そのたびに怒鳴られ、自分で気づかぬ面を直して、つぎの日のゲームの指導やペープサート、団体生活へと入っていきます。
最後の日には、全体反省と「ほめ会」がありました。この時にみんなの澄んだ目に輝くものが現れ、”輪”というものがあからさまに出てきました。一人一人の良い面はみんなが知っています。
私は、三年間高校生会をやってきて、真の友ができました。そして自分自身が大きく成長することもできました。本当にこの買いに入っていて、良かったと思っています。この会だからこそ、みんなをケナスこともできたし、真からわかり合えることもできたのです。会の友だちこそ、掛け替えのない友だちです。
後輩のみなさん、あの時の涙を忘れないで、よりいっそう勝田高校生会を発展させてください。